
【2025年最新版】健康経営における「エンゲージメント」とは? 『ストレスチェック・メンタルヘルスとの関係』と『KPI・KGIへの活用』のポイント
健康経営を推進するための取り組みは、従業員のエンゲージメントが高い状態であればあるほど円滑に進められます。
しかし、エンゲージメントを向上させる方法や、現在の状況を把握するのが難しいケースもあります。
そのような場合、エンゲージメント調査の結果に基づき、働き方改革やコミュニケーションの促進などを行うことで、課題の解決につながります。
この記事では、健康経営におけるエンゲージメントの関係性や従業員のやる気を高める秘訣について詳しく解説します。
【関連資料】健康経営実践で知っておきたいポイントセミナー ~健康経営ガイドブックの読み解き~
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人的資本経営の時代に求められる「エンゲージメント」
人的資本の情報開示が求められるようになった今、企業の持続的成長には「人への投資」が不可欠です。
中でも、従業員の「エンゲージメント(engagement)」は、健康経営の中核を担う重要な指標として注目されています。
経済産業省の支援を受けて発行された『健康経営ガイドブック2025』では、エンゲージメントを「健康経営の成果を測る先行指標」として明確に位置づけており、企業の戦略的な取り組みが求められています。
エンゲージメントとは?従業員満足度との違い
エンゲージメントとは、従業員が仕事や職場に対して「活力」「熱意」「没頭」を持って取り組む心理的な状態を指します(厚生労働省『令和元年版 労働経済の分析(「令和元年版 労働経済の分析」を公表します)』より)。
一方、従業員満足度(ES)は、職場環境や待遇に対する「受動的な満足感」を示す指標です。
つまり、エンゲージメントは「自ら貢献したい」という能動的な意欲を表す点で、より企業の成果に直結する概念といえます。
健康経営とエンゲージメントの関係性
健康経営とは?(『健康経営ガイドブック2025』より)
『健康経営ガイドブック2025』(p.5)では、健康経営を以下のように定義しています
従業員の健康保持・増進の取り組みを経営的な視点で捉え、戦略的に実践することにより、組織の活力や生産性の向上、ひいては業績の向上を目指す経営手法である
この定義に基づき、健康経営は単なる福利厚生ではなく、企業の成長戦略の一環として位置づけられています。
健康経営の効果とエンゲージメントの役割
ガイドブックでは、健康経営の効果として以下が挙げられています(p.6)
- プレゼンティーズムの改善
- 離職率の低下
- 組織の一体感の醸成
- 医療費の抑制
- 業績向上
これらの効果を最大化するために、従業員のエンゲージメントを高めることが重要であり、ガイドブックでは「エンゲージメントをKPIとして活用すること」が推奨されています(p.24)。
エンゲージメントをKPIとして活用する視点
『健康経営ガイドブック2025』第2章(p.24)では、健康経営の実践において「KGI・KPIの設定」が重要であるとされており、エンゲージメントはその中でも「従業員の意識・行動変容を測る指標」として明記されています。
エンゲージメントや職場の一体感など、従業員の意識や行動の変化を測る指標をKPIとして設定することで、施策の効果を可視化し、改善につなげることができる
このように、エンゲージメントは健康経営の“成果”ではなく、“兆候”や“変化”を捉えるための先行指標として活用されるべきであると明確に示されています。
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ストレスチェックとの関連性
ストレスチェック制度の概要
2015年に施行された「ストレスチェック制度」は、従業員のメンタルヘルス不調を未然に防ぐことを目的としています(厚生労働省『ストレスチェック制度実施マニュアル』より)。
この制度では、年1回の定期的なチェックと、集団分析による職場環境の改善が求められています。
ストレスチェックとエンゲージメントの接点
ストレスチェックの集団分析結果には、「職場の一体感」「上司との信頼関係」「裁量の有無」など、エンゲージメントと重なる要素が多く含まれています。
これらのデータを活用することで、エンゲージメントの状態を間接的に把握し、改善施策につなげることが可能です。
メンタルヘルスとの相互作用
メンタルヘルス不調は、プレゼンティーズム(出勤していても生産性が低い状態)やアブセンティーズム(欠勤)を引き起こし、組織全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。
一方で、エンゲージメントが高い従業員は、仕事に対する意味づけや達成感を感じやすく、ストレスに対する耐性も高い傾向があります。
ストレスチェックとエンゲージメント測定を“分けない”という選択肢
健康経営を推進する多くの企業が、ストレスチェックとエンゲージメントサーベイを別々に実施しています。しかし、実務上は「人事担当者の調査の重複による作業負担」や「データの分断」「従業員の回答への負担」が課題となることも少なくありません。
ここでおすすめしたいのが、弊社が提供するストレスチェック「HoPEサーベイ」でのアプローチです。
HoPEサーベイの特長
- 基本57項目に加え、独自設問を含めた最大80問構成厚生労働省準拠のストレスチェック項目に加え、企業の課題に応じたカスタマイズが可能です。
- 独自尺度①:人材の定着(インクルージョン)組織内での受容感や心理的安全性を測定し、離職リスクの予兆を可視化します。
- 独自尺度②:生産性(エンゲージメント)「組織への愛着」「役割の遂行」「仕事に対する向上心」の3因子から構成され、従業員の貢献意欲や活力を多面的に評価します。
- 独自指標:Well-Beingスコアエンゲージメントとインクルージョン、ストレス反応としての身体愁訴から、職場のWell-Being実現に必要な要素や強みを多角的に可視化します。総合的な幸福度を数値化。これは、健康経営のKGI(最終成果指標)としても活用可能です。
なぜ「統合型サーベイ」が有効なのか?
- 調査の重複を避け、従業員の負担を最小限に
- ストレス要因とエンゲージメント要因を同時に分析できる
- 組織改善のPDCAを一元的に回せる
- 健康経営優良法人認定に必要なデータを効率的に収集できる
まとめ:エンゲージメントは健康経営の“バロメーター”であり、成果にもつながる指標
エンゲージメントは、健康経営の“先行指標(KPI)”として、従業員の意識や行動の変化を可視化する重要な役割を担っています。
『健康経営ガイドブック2025』でも、KGI(最終成果)を達成するための中間的な指標として、エンゲージメントスコアの活用が推奨されています。
一方で、弊社の「Well-Beingスコア」のように、エンゲージメントを身体的・心理的健康と統合し、組織全体の状態を包括的に評価する仕組みを導入することで、エンゲージメントそのものをKGIとして設定することも可能です。
つまり、エンゲージメントは「変化を測るKPI」であると同時に、「成果を示すKGI」としても活用できる柔軟性を持った指標なのです。
ストレスチェックとエンゲージメントサーベイを分けて実施するのではなく、HoPEサーベイのように統合的に設計されたツールを活用することで、従業員の状態を一元的に把握し、より実効性の高い健康経営を実現できます。
まずは自社のストレスチェックの活用方法を見直し、エンゲージメントやWell-Beingといった“人的資本の質”を可視化する仕組みを整えてみませんか?
その一歩が、従業員の活力を引き出し、組織の未来を大きく変える力になるはずです。
保健同人フロンティアが提供する『HoPEサーベイ』は、エンゲージメントだけでなく、Well-beingスコアやストレッサーをグラフ化して見える化できます。
改善ポイントを明示したレポートが共有されるため、より円滑な健康経営への取り組みの実現が可能です。
『HoPEサーベイ』の活用方法や得られる効果についてわかりやすく解説した資料を無料公開していますので、ぜひこの機会にご覧ください。











